木々が美しく色付き始めた北浦和公園のほど近く。常盤公民館に中村陽子さん(76文社卒)をお招きして、米から見えてくる日本の食事情についてお話を伺いました。
(さいたま市地区ミニ支部会主催・講演会)
中村さんは、平成13年に「NPO法人 メダカのがっこう」を立ち上げました。
◇特定非営利活動法人メダカのがっこう
メダカは今や絶滅危惧種です。生き物たちを絶滅においやるような環境で作られた食糧を食べていては、健全な生命を維持できません。メダカが泳ぎ回る田んぼを復活させ、食の安全と豊かな自然を子供たちに残そうと、このようなNPOを立ち上げたそうです。
<田んぼから瑞穂の国の自然再生を>
田んぼに水を張るだけで生き物がやってきます。
ミミズは土を肥やし、オタマジャクシやクモは害虫から稲を守ってくれるので、自然と共生した田んぼは化学肥料や農薬を使わずにすみます。沈黙していない真に美しい田んぼが必要なのだそうです。
<米中心の食生活で健康を。自給自足力をつけよう>
安全なものは自分たちで作るしかありません。
米や味噌、醤油、油を無農薬・無添加で作るなどの自給自足教室が随時開かれています。
また農家から生物多様性米をフェアトレードで購入し、応援することができます。都会に居ても少しの時間で自給自足生活を始められます。
米は1株から3000粒も収穫でき、非常に栄養価が高く、古来より人を養う優秀な穀物と言われてきました。
しかし日本の米の消費量は激減しています。
今こそ一汁一菜の食事を見直したいですね。
<現代の危ない食品>
儲け中心の遺伝子組み換え種の危険性や、グローバル企業の圧力による、日本の貴重な種を守ってきた「種子法」の撤廃のことなど。特にナオニコチノイド系農薬の危険性についてのお話は興味深かったです。
私達にできることは、企業に働きかけること、買い物で投票運動をすること、食品安全委員会に働きかけることなどたくさんあるそうです。
小さいことから始めていきたいと思いました。
身近な話題を交えわかりやすく紙芝居を使ってお話して下さり、大変引き込まれました。
情熱的にお話しされる一方で、田んぼで出会う生き物たちへの中村さんの温かいまなざしに胸が熱くなりました。
貴重なお話をどうもありがとうございました。
報告 Y.Ishikawa
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